北鎌沢出合から転進・槍ヶ岳
更新日:2023年9月25日
日程:2023年09月16日(土) ~ 2023年09月18日(月)
天気:
1日目:曇後雨
2日目:晴後曇
3日目:晴後雨
メンバー:H、TN、他1名
1日目 6:30 上高地BS - 8:50 横尾 - 11:17 大曲 - 12:22 水俣乗越 - 14:41 北鎌沢出合
2日目 4:00 北鎌沢出合 - 6:55 水俣乗越 - 9:26 殺生ヒュッテ(幕営準備) 10:14 - 10:41 槍ヶ岳山荘 - 12:20 槍ヶ岳 - 13:08 殺生ヒュッテ
3日目 4:25 殺生ヒュッテ - 8:42 横尾 - 11:01 嘉門次小屋(食事) 11:26 - 12:46 上高地BS
この日は数年前からS氏、TSさんと約束していた北鎌尾根チャレンジ。先日の水根沢の山行でご一緒した会のTNさんも一緒に行くことになっていたのだが、直前でS氏が家庭の事情によりキャンセル。天気は良さそうということでS氏を除いた3名で行くことになった。
1日目
上高地BSから最初はダラダラ歩きが続く。普段から仕事前に山でクライミングをやっていて現在の体脂肪率がアスリート並の1桁台というTSさんは、テント泊装備の大きなザックを担いでいてもスタスタと進んでいく。足の長さの違いもあるせいか、こちらは結構急ぎ足でなんとかついていく。槍沢ロッジ前あたりから少しずつ登り基調となり時折差し込む強い日差しで徐々に体力が削られていく。途中、北鎌沢出会までの最終水場であるババ平で水を補給したが、ここまであまり水を消費しなかったこともあって、2Lくらいしか確保しなかった。結果的にこれが大失敗。槍沢ロッジで共同装備の火器類をTSさんに持ってもらっていたものの、水俣乗越までの急登と暑さで喉の渇きが一気に加速する。TNさんも暑さでだいぶ参ったようで、ロープをTSさんにお願いする。後で聞いた話では誰かに荷物(共同装備だが)を持ってもらうのは登山人生初らしく、ショックだったらしい。水俣乗越から北鎌沢出会までは下り基調だということで甘く見ていたが、ザレ場やガレ場で歩き辛い道が続き、なかなかペースが上がらない。ようやく北鎌沢出会に到着したものの、水場まではなかなか遠い。喉の渇きに耐えながら10分くらい下ると沢が流れており、冷たい水で渇きを癒す。体を冷やしてテン場に戻り、テントを設営する。その頃には雨が降り出し、夜中まで断続的に降り続いた。幕営場所は岩がゴロゴロしていてあまり良い場所が見つからなかった。
2日目
夜も雨は随分と降り続いていたため、出発するときまで降っていたらどうするか、出発が遅れるとしたら北鎌はやめるのかなど悶々としていたが、起床時には星空が見えており、天気的には問題なさそうだった。しかし3人揃って食事しようというところで、TNさんが前日同様に暑さによるバテの懸念があるので自分は北鎌に行くのはやめると言いだした。私とTSさんの2人で行くという選択肢もあったが、このような場所でパーティを分けるべきでないというTSさんの考えもあり、今回北鎌は断念することになった。私も前日の暑さを考えるとこの日の長時間行動には懸念があったので、TSさんには申し訳ないがこの決断に異論はなかった。水俣乗越からの下りではまさか登り返すことは考えていなかったし、考えたくもないようなところであったが意外に下りのときに感じたほどの苦労はなかった。水俣乗越まで上がったところでTNさんの調子が悪そうなら下山という選択肢もあったが、流石にそこまで深刻な状況ではなく、この日の幕営予定地の殺生ヒュッテを目指す。昨日の教訓によりヒュッテ大槍で水を補給して万全の状態で殺生ヒュッテに到着。テント設営後は別行動とし、TSさんは南岳ピストン、私は未踏の槍ヶ岳ピストン、槍ヶ岳は未踏だがピークにこだわりのないというTNさんはテントキーパーとなった。
幕営装備一式はテントにデポしてほぼ空身になったので槍ヶ岳ピストンは楽勝…のはずが酷い渋滞で全然先に進まない。槍の基部に取りついたときには青空だったのが徐々に雲が広がり、登頂時には空の多くの部分が雲に覆われてしまっていた。雲が広がり始めて山頂の人が動き出していたようだが、待っている人もたくさんいるのだからもっと配慮してほしいものだ。こちらは山頂で写真をとったら早々に下山。下りの混雑は解消されて10分ほどで降りられたが、結局往復で2時間くらいかかった。テン場に戻ったら酒盛りタイム。TSさんと同じ山岳会のN夫妻もここで合流し、隣のテントにいた女性も誘って楽しい時間を過ごすことができた。
3日目
この日は朝から下山。70代半ばだというN夫妻の足取りは軽く、日が出ていない早朝なのにも関わらず、先頭の奥さんのペースについていくだけで軽く汗がにじむ。前日は長丁場でTSさんに槍ヶ岳山荘まで迎えに来てもらっていたが、それにしても年齢の割に凄い体力だと感心する。往路同様ダラダラと続く登山道に辟易しながらも途中途中でキノコ観察などしながら順調に下山し、明神では嘉門次小屋に寄り道して岩魚の塩焼きを食べ、そのまま往路の対岸を上高地に戻る。途中から雨が降り出したが大事はなく無事に上高地に到着。上高地にはS氏が母親と迎えに来てくださっていて、帰りには温泉に立ち寄り、大王わさび農場などでお土産を買ってから帰った。3連休最終日ということで激混み、事故渋滞などの中、家まで送っていただいたS氏には足を向けて寝られないと思った。
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