セルフレスキュー講習会(初級)に参加
日 時:2025年3月23日(日)
場 所:奥多摩 御岳渓谷
参加者:Se、Eb、Si、Kn、Nk、Ts、Kk、Sk、Em、Ok
天気 ;晴
行 程:立川7:15 ⇒青梅7:46/7:49 ⇒御嶽8:06/8:15……御嶽渓谷(杣の小橋付近で講習)…
御嶽15:45/16:18⇒青梅16:38/16:41 ⇒立川17:10
昨年1月に引き続き御岳渓谷でのセルフレスキュー講習会である。習っては忘れる、の繰り返しではあるが少しずつでも身につけよう、との思いで今年も参加した。
【午前の講習】
① 山岳事故救急要請シミュレーション(杣の小橋手前で)警察とのやり取りを想定
a) 110番通報→「登山事故」と伝える(「事故」だけでは様々な場合がある)。
b)「救助」をお願いする。
c) 現場の確認→スマホやGPSから「緯度・経度」を伝える(自分の位置情報をONにしてスマホのコンパスで調べる)。
d) 警察が救助体制を確定するために事故者の情報を質問するが、この時「計画書」が重要であるので必ず携帯する。
e) その後の警察からの連絡のため電話の電源は入れたままにしておく。
→モバイルバッテリーを常に携帯しておく。
→事故が起きた場合、バッテリーの消耗を防ぐために会や家族や友人などに連絡しない。
数人のパーティの場合は通報者ではないメンバーが連絡する。
f) 警察との連絡事項はメモしておく。
*いざとなるとパニックになり冷静に行動ができないと思う。このシミュレーション
で学んだことを書面にして携帯しておくと良いと思った。
② 転落者の搬出(杣の小橋を渡った右岸の東屋付近で)

斜面を滑落して8m位下の緩斜面に止まり、右腕を打撲したが自力で動けるメンバーを救助する。
a) 転落者の動揺を抑え、同行者も落ち着くように(無防備で助けに行かないように)。
b) 転落者の負傷の手当と安全確保のため、1名が下降する。
立ち木にロープをわたして支点として、1:1方式で下降する。それぞれのセルフビレイを行い、打撲した腕を三角巾で固定するなど応急処置を行う。場合によっては保温のためにツェルトを巻く。
c) 転落者を引き上げる。
体が入るくらいの輪をエイトノットで作り、輪を半分にして左手に持ち、必要な長さのロープをループに巻く。右手に持ち替えて結び目を持ち、下手投げで転落者の近くに投げる。転落者は輪の中に体を入れる。また、転落者に簡易ハーネスを対面で装着することもある。1:1で引き上げる。救助者が少ない場合は引き上げ時の支点を増やす(2:1、3:1)ことも必要である。
*人を引き上げるのにはかなりの力が必要だ。今回は5~6人で引き上げたが、支点の取り方、下降の方法、引き上げの方法など、その時々に臨機応変に対応することが重要であると感じた。

③ トラバースルートの通過
a) 二丁拳銃(ダブル架け替え)
支点通過の際、自分に装着している二つのカラビナを一つずつ順番に架け替える。必ず1つのカラビナはロープに装着しておく。
b) マッシャー、ブルージックで通過
ロープに巻きつけた端(自分のカラビナに装着している)の部分を、支点のカラビナのゲートを開けて通す。
【午後の講習】
① 懸垂下降
*ムンター・ヒッチの巻き方がきちんと身についていないことと、まだ体に力が入りロープに完全に身を任せられていないことが、依然として私の今後の課題である。
② 搬送(救助者にはかなりの重量がかかる)
a) ザックと雨具を使う方法
空のザックに雨具で負傷者を包み込み、救助者がザックを背負って移動する。
b) ザックとストックを使う方法
空のザックの下側に数本のストックを横に渡し、負傷者がそこに腰掛けるようにして救助者がザックを背負って移動する。

c) ツェルトを使って移動させる
ツェルトを必要な大きさに広げ、四隅と四辺の何ヶ所かに石をグローブヒッチで巻き付け、それぞれを持ち上げて移動させる。重い上半身のほうには多め巻きつけたほうが安定する。しかし、長い時間の搬送は無理である。
今回は、入会以来4回目の参加であった。回を重ねる度に言葉の意味や結び方の名前など少しずつなじんできたように思うが、実地となるとまだまだ理解していないことばかりである。諦めずにやるしかないのだろう。
今年の講習会は3月でしかも初夏を思わせる暑いくらいの日であった。下を流れる多摩川からはカヌーや水遊びを楽しむ人々の声が聞こえていた。我々は頭と体を使って真剣に黙々と課題に取り組んだ。充実した春の一日であった。
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