白馬岳・白馬鑓 山スキー
日 時 2024年5月18日(土) ~ 19日(日)
場 所 白馬岳・白馬槍
メンバー T(L)、K 2名
行 程 18日 2:00 国立 = 6:30 - 7:00 猿倉駐車場 ~ 10:25 - 10:50 岩室跡 ~白
馬山荘 13:00 - 13:10 ~ 13:40 - 14:00 白馬岳 ~ 14:10 白馬山荘(泊)
19日 7:00 白馬山荘 ~ 9:05 - 9:40 白馬鑓ヶ岳 ~ 10:20 - 11:10 白馬鑓
温泉 ~ 12:00 - 12:40 小日向のコル ~ 14:15駐車場
今シーズン最後になる山スキー。自分の荷物をTさんの車に乗せ換える時でも寒さを感じない。もう春だ。白馬鑓からの滑走に期待が膨らむ。猿倉の駐車場に着いた時は快晴無風。駐車場にはかなりの車が既に停まっていた。 スキーをザックに付けて歩き始める。誰も居ない猿倉山荘で登山届をポストに入れる。静かな山荘を見て、今迄と違う季節に来ていることを知る。雪のない林道から山道に入り、やっと雪を踏む。
白馬尻辺りでスキーを付ける。5~6人と前後しながら黙々と登る、登る、登る。その先に稜線、その奥には濃い青空が広がる。雪渓の至る所に大小の石や岩が転がっている。ここまで飛んで来るんだ。下ばかり見ないで、周囲にも気を付けねば。
夏だと雪渓が終わり、急な山道に変わる所で再びスキー板を担ぐ。ただでさえ寝不足できつい初日の体に、スキー板を付けたザックでの急登に身体が悲鳴を上げる。広い視界で、登っても登っても変わらない景色は精神的にきつい。稜線にある頂上小屋に着き、やっと気を緩める。日本海から剣、槍まで見渡せる稜線の雪のない道を一歩きで白馬山荘。身体が温まっている間に白馬岳を往復する
。山頂には我々2人だけ。微風。山頂方位盤で妙高・黒姫方面の山名を探すが、多くの登山者が触る為か、かすれて読めない。翌日歩く杓子・白馬鑓にはあまり雪が無い。小屋に戻り、ベンチで反省会。眼前の山並みを眺め、昔歩いた日々のことを思い出す。薄雲が出てくる。夕暮れ時、富山側の田圃に張った水が太陽に反射して美しい。その奥には、富山湾越しに能登半島が何事もなかったかのように静かに広がっていた。
高曇りの朝、小屋を出る。スキー板を担ぐが、昨日より軽く感じる。雪の付いていない杓子岳。スキー靴では歩き難いことを理由に、迷わず山頂を通らないトラバース道を選ぶ。雷鳥のつがいが時々我々を出迎える。白馬鑓の山頂では、最後となる北アルプスの山並みを2人飽きることなく眺める。山頂を後にし、雪渓が登山道横まで来ている所で 『ここから滑降』とTさんが言う。エッ、ここから?雪面にクレバスができかかっているんだけど。平標山でも滑り始めは急だったけど、その先になだらかな雪面がつながって見えていた。ここでは急斜面の先が切れ落ちていて見えない。もう戻れない。覚悟を決めて板を付け、
ヘルメットを被り滑降の準備をする。斜面に飛び込む。ターンでエッジを立てる。何回かターンをして停まる。快適。しかしその次の滑降が悪かった。雪質の違いに引っ掛かったのだろうか、転倒し頭から落ちる。足を下にしてやっと止まる。ストックが半分に折れている。気を取り直し、また滑り降りる。傾斜も緩み、滑りを楽しむ。鑓温泉に着く。山中の露天風呂に入ったことが無かったので、迷わず飛び込む。高目の湯温で気持ち良い。
しかし湯に浸かり過ぎると、この後の行程に響くと思い、早々に出る。小日向のコルで大休止。後ろを見ると滑降した斜面が見える。この先、どこまで雪が続いているのだろうか?その後はどれくらいの藪漕ぎになるのかな。
コルからの下りはブッシュを縫いながらも結構滑れる。沢筋に出てブッシュが密になり滑走を諦めスキー板を担ぐ。GPSで現在地を確認。左手に夏道があるのを確認し、ブッシュに飛び込む。GPSのパワーに頭が下がる。そして、自分の読図パワーが下 がる。ブッシュではスキー板が木に引っ掛かる。覚悟したが、思ったより早く夏道に出る。そのあと程なくして昨日歩いた林道に出る。猿倉山荘を通り駐車場に着く。充実した2日間だった。
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