読図・ロープワーク講習 北高尾
更新日:2021年12月17日
参加者 SE(L)・TA・SU・NA夫妻・MA(記) 転記MO
高尾駅=佐戸8:00~駒木野林道~右岸尾根~杉の丸~北高尾山稜~茗荷沢左岸尾根~14:41佐戸=高尾駅
読図とロープワーク。身に付けるためには地道な練習が必要な技術だ。あまりの覚えの悪さに苦手意識を持つようになっていたが、先日岩トレに参加して少し考えが変わった。繰り返し教えていただいたことでいつの間にか出来るようになっていることもあるとわかったからだ。あきらめずに読図もロープワークも一つずつできることを増やしたいと思い、今回の山行に参加させていただいた。
佐戸バス停で下車し駒木野林道に入ったが、私達以外歩いている人は他にいない。高尾駅のバス停の混雑ぶりが嘘のようだ。人があまり通らない林道は、倒壊したままの建造物や樹皮が裂けて激しく傷ついた木々など、かつての台風の爪痕があちこちに見て取れた。地図を見ながらゆっくり歩いていると、最初のポイントである右岸尾根に直登できそうな場所が出てきた。普段整備された登山道ばかりを歩いているので、そこを外れて歩くこと自体がとても新鮮だ。急登を登り切るとぴったり目標の右岸尾根に出たので、みんなで興奮する。序盤からいきなりこんな面白い体験ができるなんて!しかし今回の山行では、この後も次々と未体験の興奮を味わうこととなる…。
しばらく尾根沿いに歩いていくと、今度は長い急登が見えてきた。「ロープを使って登ろう。」
とSEさんがおっしゃり、TAさんと共に準備をしてくださった。各自簡易ハーネスを付け、マッシャーの復習とあわせてクレイムハイストというロープワークを教わる。スリングをメインロープに巻き付け、片方をもう一方の輪に通して引く方法で、細いロープを使う場合有効だそうだ。実際に登ってみると下から見上げていた時よりかなり傾斜があるように感じられた。それでもロープによって確保されていると思うと安心して登ることができた。
11時頃早めの昼食を取り(陽だまりの中での昼食は暖かくて、静かで、最高だった)、さらに次のポイントへと進む。
杉の丸から北高尾山稜までは、一般的な登山道ということもあり特に問題なく順調に進んだのだが、その後だんだん目の前が藪に覆われ、進むべき道が見えなくなってきた。私はこの時先頭だったので通れそうな道を探して進むのだが、目先の歩けそうな道を探しているうちに尾根を外れて谷の方に進んでしまい、何度も注意された。尾根を外れないこと、目先の歩けそうな道を探すのではなく、常に目的地がどこかを考えながら歩くこと。この二つは常に意識して歩けるようにしよう。
それにしてもここでの藪漕ぎ体験はなかなかハードなものだった。細い枝に突っつかれたり、棘が刺さったりして通過した後着ていた服を見ると針で刺して引っ張ったような小さな穴がたくさんできていた。途中からSEさんが前を歩いてくださったが、自分一人では通過するのにどれだけ時間がかかったかわからない。とても貴重な体験だった。そんな藪漕ぎがようやく終わる頃、断崖に出た。下までおよそ3メートル、懸垂下降の練習にぴったりの場所だ。
ムンターヒッチで簡易ハーネスとメインロープを繋ぎ、下降する。今回は体をできる限り反らせることを意識したら自然と足が突っ張って安定して降りることができた。先日の岩トレの復習ができてよかった。
全員懸垂下降を終えた後はまた読図。茗荷沢左岸尾根は道標がないため読図のルートとしてはうってつけのところだ、きちんと地図をたどらないと進路を変えるポイントを見逃してしまう紛らわしい道だった。私はまんまとその紛らわしさに悩まされてしまったが、それは「次はもっとわかるようになりたい」というモチベーションに繋がるものになった。
その後佐戸バス停に着いた直後に乗車するバスが来るという幸運があり、15時半前に高尾駅に到着した。駅の居酒屋でみんなと飲んだビールの美味しさといったら最高だった!
北高尾という近隣の山で、これだけ充実した山行ができるなんて、またしても山の奥深さを知ることができた一日だった。今回できなかったはおさらいして、次は今回より上手にできるようにしたい。内容の濃い企画をしてくださったSEさん、ご一緒してくだっさったみなさま、
本当にありがとうございました。
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